生理検査の種類
心電図検査(安静時標準十二誘導心電図)
動悸や胸痛の際に検査します。不整脈種類の鑑別や波形振幅の大きさや波形の変化で、心肥大や狭心症心筋梗塞等の鑑別診断がされます。
他の心電図検査
ホルター心電図
- ・心電図を24時間記録することによって、発作性の不整脈や狭心症などの検出、診断に有効です。
- ・普段通りの日常生活が可能ですが、入浴はできませんので注意が必要です。
検査時の注意事項
- ・電気毛布は使用できません。
- ・装着中は普段通りの生活をしてください。入院の必要はありません。
- ・装着中は行動記録メモ(行動や行動中の症状等)をとっていただきます。
運動負荷心電図
- ・主に虚血性心疾患の診断、および心機能評価を目的として実施されます。
- ・運動を行うことで心臓に負荷を与え、心電図がどのように変化するかをみることによって、潜在している心筋虚血、不整脈などの評価をするのに適している検査法です。
検査時の注意事項
- ・運動しやすい服装(Tシャツ、ズボン)、また汗をかく場合がありますのでタオルをご持参ください。
- ・膝が痛い、胸痛や胸部違和感等の症状が出現した時は直ちにお知らせください。
脳波検査
てんかんの有無や経過観察。
脳機能障害、意識障害の際に検査されます。また、精神鑑定でも検査されています。
検査時の注意事項
- ・お手洗いは事前にお済ませください。
- ・検査当日は、ム-ス、ヘアーオイル等をつけないでください。
超音波検査(エコー検査)
超音波を用いて体内の病変を調べる検査です。
結石(胆石、腎尿路結石)また臓器の腫瘍(肝癌、腎癌、胆嚢癌、膵臓癌)や炎症状態を診断でき、深部静脈血栓や動脈硬化を判定できます。
主な検査内容
腹部超音波検査
- ・肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓を検査対象としていますが、医師からの依頼があれば、胃や腸、膀胱などの検査も行っています。
検査時の注意事項
- ・食事の摂取は、検査にとって悪影響が生じやすいため絶食が必要です。朝食は摂らずにご来院ください。
心臓超音波検査
- ・心臓の形態、心臓の働き、心臓内の血液の流れに異常がないかなどを調べます。これにより、心肥大、心機能、弁の狭窄や逆流、心臓内の短絡血流などがわかります。
- ・心臓の形態や機能は断層法で、血流はカラードプラ法などを用いて評価します。したがって、高血圧心疾患、虚血性心疾患、心筋症、弁膜症、心膜疾患、先天性心疾患など多くの心臓病がこの検査で診断できます。
頚動脈超音波検査
- ・体の表面に近く観察がしやすいので、動脈硬化の診断に用いられます。
検査時の注意事項
- ・測定に影響が出る為、検査中の会話はお控えください。
- ・首元を出しやすい服装でご来院ください。
甲状腺超音波検査
- ・甲状腺の大きさや形、さらに炎症の程度や腫瘍の有無などを調べます。
検査時の注意事項
- ・首にゼリーを塗って超音波検査をするため首周りが開いた服で受診し、ネックレスなどは外してください。
乳腺超音波検査
- ・乳腺の状態や腫瘤の有無、腫瘤が良性か悪性か、リンパ節が腫れていないかなどを調べます。
検査時の注意事項
- ・検査中はネックレスを外してください。ゼリーが付いてしまう可能性があります。
- ・ホルモン剤を服用している方、豊胸術を受けたことがある方(インプラント挿入、脂肪注入やヒアルロン酸注入)は必ず事前にお申し出ください。
下肢血管超音波検査
- ・下肢動脈の閉塞(縮窄、狭窄、解離など)等を調べます。
- ・下肢に血栓ができる深部静脈血栓症や静脈瘤の有無等を調べます。
検査時の注意事項
- ・下肢の広い範囲の観察を行います。着脱しやすい服装でお越しください。
- ・食事制限などは特にありません。
肺機能検査
気管支喘息、肺気腫、肺炎というような呼吸器疾患の程度の推定や診断ができる検査です。また、薬剤吸入前後の肺機能の比較を行うことから、改善率を求めることもできます。
呼吸機能検査
- ・検査は口だけで呼吸をするために、マウスピースを口にくわえ、鼻を専用のクリップで挟みます。
- ・肺活量や一秒量、一秒率といった肺機能の測定を行います。手術前や呼吸器疾患のスクリーニングに用いられます。
血圧脈波検査 (CAVI)
四肢の血圧と左右上肢心電図、心音図を測定し動脈硬化の有無やその程度、血管年令の推定を行うことができます。
神経伝導速度検査
手や足に電気刺激を与えて、刺激の伝わる速度を測定し、末梢神経伝導障害の有無や程度、また部位(手根管、肘部管)を知ることができます。痛みを伴う検査です。